2022年02月08日

写真か?イラストか?

このごろは
トレースパクリと
噂され
罪認めよと
皆がざわめく
(縦読みでどうぞ)

近ごろのネット界隈は、あるイラストレーターの話題で、オリンピック以上に賑わっているようだ。その人物は著作権者の許可を得ることなく、多数の写真画像をモチーフに作品を制作し発表、さらには販売までしていた疑いがあるという。ネット探偵たちの連日の捜索により次々と証拠画像が発見され、それらを解析した結果、当初は模写かトレスでは、と言われたが実はトレスですらなく、画像処理ソフトを使っていただけらしい、という推測までなされている。

今後の展開にも目が離せないところだが、ひとつ気になったのは、そんなに簡単に写真からイラストに変換できるものなのか?ということである。そこで、手近にあった写真画像と、かなり旧バージョンのphotoshopを使って、実際どの程度写真をイラストや絵画に近づけられるのか試してみた。photoshopはかれこれ20年近く使っているが、作業のほとんどは色調や濃度の補正、レタッチ、そしてサイズの調整ぐらいで、画像そのものの「定義」を変更するというのはほぼ初めて。かなり新鮮で刺激的な体験であった(使用した写真はすべて、ホームページや作品のためにモデルさんを使って自分で撮影したものです)。

pic01f.jpg

↑まずはこちら。何も言わなければイラストと認識されると思うが、

pic01.jpg

↑これが元の写真。

pic02f.jpg

↑これも、なんとなくイラスト風味だが、

pic02.jpg

↑元はこんな感じ。
ここからは、元写真、イラスト風、そして話題の人が好んで用いる「左右反転」という順でご紹介。

pic03.jpg 元写真

pic03f.jpg イラスト風

pic03fr.jpg 左右反転


pic04.jpg 元写真

pic04f.jpg イラスト風

pic04fr.jpg 左右反転


pic05.jpg 元写真

pic05f.jpg イラスト風

pic05fr.jpg 左右反転


pic07.jpg 元写真

pic07f.jpg イラスト風

pic07fr.jpg 左右反転


pic06.jpg
元写真

pic06f.jpg
イラスト風

※左右反転は省略

かなりの枚数試してみてわかったのは、どんな写真でもうまくいくわけではないということ。やってみなくてはわからないのだが、まあ、基本ワンクリックですから。あるフィルターをかけて、そのあと細部のアラをコピースタンプツール等で修正する感じ。

ここまではペン画風だったが、以下は絵画(筆絵)風。

pic08.jpg 元写真

pic08f.jpg 絵画風

※左右反転は省略

pic09.jpg 元写真

pic09f.jpg 絵画風

pic09fr.jpg 左右反転


pic10.jpg 元写真

pic10f.jpg 絵画風

pic10fr.jpg 左右反転


pic11.jpg 元写真

pic11f.jpg 絵画風

pic11fr.jpg 左右反転


pic12.jpg 元写真

pic12f.jpg 絵画風

pic12fr.jpg 左右反転


pic13.jpg 元写真

pic13f.jpg 絵画風

pic13fr.jpg 左右反転


pic14.jpg

もちろん小動物も一発変換。

pic14f.jpg

まあ、これらは古いソフトを使って「なんちゃって」で作った、いうなればお遊びの域である(と言いつつ、結構ハマってしまい丸2日潰れてしまった)。現在ではもっと高性能なソフトが出ているはずだから、写真のイラストへの加工は一層容易になり、表現のバリエーションも豊富になっていることだろう。しかしそうなると、もはやイラストレーターはいなくても、元の写真とグラフィックデザイナー(ないしはオペレーター)がいれば、ほとんどの商用ニーズは満たせるのではないだろうか。そんな考えはいささか飛躍が過ぎるかも知れないが、写真画像とイラストとの境界は、21世紀以降どんどん曖昧になってきているような気がする(最近はスマホのアプリなどでも、原型が残らないくらいの画像補正が可能なようだし)。


posted by taku at 21:02| 写真 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年02月05日

影たちの叫び

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2022年初めての更新です。

早いもので、新型コロナウイルスが日本に上陸してから丸2年が過ぎましたが、依然収束は見込めず、年明けからまた感染者が激増しています。このコロナ禍で、不要不急と言われたエンターテインメント業界は本当に悲惨な状況に陥っており、付き合いのある劇団、プロダクションなども、ぎりぎりのところでどうにか踏ん張っているという印象です。

今からちょうど10年前の2012年に創立60周年を迎え、それを記念したドキュメンタリー映画『影たちの祭り』を撮らせてもらった劇団かかし座も例外ではありません。本来なら華々しく創立70周年を祝うはずが、2年を越すコロナ禍のために甚大な損失を蒙り、もはやこのままでは劇団を存続できないと、昨年の11月からクラウドファンディングを行っています(私もささやかながら支援をさせていただきました)。2月5日の時点で約900万円が集まっているものの、目標額の5000万円には遠くおよびません。すでにさまざまなメディアでも取り上げられ、また、劇団員の方々も各種SNSで、日々涙ぐましい情報拡散を行っていますが、それでも支援者はやっと700名を超えたというところ。まだまだこの状況を知らない人が多いようで、そこで私も遅ればせながら(そして微力ながら)、この場で告知を行うことにしました。

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映画『影たちの祭り』のキャッチコピーは、「そこに光と手があれば、やがて生命(いのち)が動き出す」というものでした。手影絵の面白さと不思議さを端的に言い表したコピーだと自負しているのですが、現在、劇団が発しているメッセージは、「光」と「影」という言葉を使いながらそこにファンタジーな要素は微塵もなく、まるで断末魔の悲痛な叫びのように受け取れます。

【倒産寸前の劇団かかし座を助けてください】
長引くコロナ禍の影響で、劇団かかし座は深刻な経営の危機を迎えています。現在、クラウドファンディングや、ご寄付で多方面からのご支援をいただいておりますが、約1億5千万円にも及ぶ、あまりにも甚大な損失をカバーするにはまだまだ追い付かず、このままですと、今年の夏までには倒産となり、劇団が消滅してしまいます。
私たちが扱う影絵は、明るい光がなくては生まれないものです。光が消えてしまえば、影は闇に飲み込まれてしまいます。70年続いた劇団の歴史をこのまま闇に沈めることなく、全国、全世界に、影絵で夢と希望を届ける活動を続けさせてください。どうぞ皆さまのご支援の光をお願い致します。(劇団かかし座youtubeページより)

70年の歴史を持つ老舗劇団が、倒産を匂わせるようなことまで書くというのは、余程のことであろうと推察されます。クラウドファンディングは2月17日まで行われています。どうぞ、ご協力をいただければ幸いです。

■クラウドファンディングの詳細はこちら(モーションギャラリー)

なお、現在は感染者の急増で、世間ではまたしても公演中止や延期などが増えてきていますが、そんな状況でも多くの方たちに楽しんでいただこうと、劇団かかし座では来週の11日とさ来週の14日に、youtubeでバーチャル鑑賞会を実施するそうです。

劇団かかし座バーチャル鑑賞会 影絵劇『三枚のおふだ』


○2022年2月11日(金) 13時30分開演(上演時間約1時間)

キャスト:飯田周一 櫻本なつみ 西垣勝 西出早織

※2月17日(金)までアーカイブ視聴化

劇団かかし座バーチャル鑑賞会 影絵劇『赤ずきん』


○2022年2月14日(月) 10時開演(上演時間約1時間)

キャスト:飯田周一 櫻本なつみ

※2月17日(金)までアーカイブ視聴化

2作とも完全無料配信で、クラウドファンディングとは関係ありません。ただ、「御代は見てのお帰り」ではありませんが、作品をご覧になって、かかし座の活動を応援したいと感じていただけましたら、是非、額の多少に関わらず、ご支援をお願いしたいところではあります。ちなみに、両作に出演する飯田周一さんと櫻本なつみさんは、『影たちの祭り』にも出演していらっしゃいますし、かかし座でもレジェンド級の腕前で、この方たちのパフォーマンスが無料で観られるというのはかなりの大判振る舞いではないか、と個人的には思っています。飯田さんの山姥はインパクトが凄いし、さくちゃん(櫻本さん)の赤ずきんはエイジレスな可愛さ満点。どちらも必見です!
posted by taku at 21:35| お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする