2015年08月25日

似てる?似てない?

このところ世間では、あるデザインが「オリジナル」なのか、そうでないのかがずいぶん取り沙汰されている。この手の事象に関しては、元ネタとの関係について、「モチーフ」「オマージュ」「リスペクト」「パロディ」「パクリ」「トレース」「完全に一致」などさまざまな単語が飛び交うが、ここではこれ以上立ち入るのはやめておく(そもそも例の件のデザイナー氏は、「元ネタと言われるデザインは見たことがない」と語っているし)。

さて、今回ご紹介したいのは、先日黒姫に滞在した折、道の駅しなのの「お食事処 天望」で昼食を取った際、待ち時間に手に取ったこの本。

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世界のふくろう(2003年・里文出版)

題名のとおり、実際のふくろうから、ふくろうをモチーフにした絵画、古代の工芸品、最近のグッズなど、600点以上の図版が紹介されている。そんな中で、思わず手をとめたのが下の写真。

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解説によれば、「パチャママ(南アメリカのインディオに伝承されてきた神話の中で、大地の肥沃を象徴する女神)の祭り用の土偶」とのこと。

わかる人にはすぐわかる、わからない人には絶対わからない、これはもしかして、横山光輝の『マーズ』に出てくる、六神体の四番手「シン」の元ネタでは??

そう思って、当時の「週刊少年チャンピオン」(1976年38号)を引っ張り出してみたのだが…

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うーん。ちょっと苦しかったかなあ。

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「シン」の元ネタに関しては、こちらのブログで紹介されているように、大阪の国立民族学博物館に展示されていた南アメリカの石像ではないかという説もあり、たしかに全体の形状はよく似ているのだが、丸い目玉や腹にも大きな目があるところなどは、このふくろうの土偶の方がイメージに近いような気もするのだが…。

この両者の類似は単なる偶然かも知れない。だが仮に、この土偶が「シン」の元ネタだったとしても、これを盗用と呼ぶ人はまずいないだろう。横山光輝の「シン」にはたしかなオリジナリティが感じられるからだ。既存のモチーフを用いた場合であっても、そこに作家の「個性」や「創意」が明確に投影されていれば、それは新しいデザインと呼んで差し支えないと思う。
posted by taku at 14:18| 漫画・アニメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする